透析液って何?毎回120リットル以上使う液体を正直に調べた話
こんにちは、透析生活!のアグーと申します。
今回は透析液についてお話しします。
透析を受けていると、機械から液体が流れているのが見えます。あれが「透析液」だということは知っていましたが、中身までは詳しく知りませんでした。改めて調べてみたので、正直に話します。
透析液って何?
透析液は、血液から老廃物や余分な水分を取り出すための「もう一方の液」です。
ダイアライザー(人工腎臓)の中で、血液と透析液が中空糸の薄い膜を挟んで流れています。膜を通して血液中の老廃物が透析液側に移動する仕組みです。血液をきれいにする「相方」のような存在、と言えると思います。
1回の透析で120リットル以上使う
調べてわかったのですが、透析液は1回の透析で1人あたり120〜150リットル使われます。
1分間に約500ミリリットルが流れ続けるので、4時間の透析だと120リットル。これが毎回、週3回。1人あたり年間で約1万8千リットルが使われている計算になります。
言われてみると確かに大量です。私自身は機械の音をあまり意識したことはないですが、これだけの液体が常に流れているというのは数字を見て初めてわかりました。
ただの水ではない(RO水と電解質)
透析液のもとになる水は、水道水ではありません。
RO水と呼ばれる、不純物やイオン成分をほぼ全て除去した純水を使います。普通の水道水だと、微量に含まれる物質が体に入って合併症の原因になることがあるためです。
このRO水に、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウム・ブドウ糖・重炭酸などが、決まった比率で加えられて「透析液」になります。実は120〜150リットルの透析液のうち、約96%はRO水で、残りがA液・B液の電解質や重炭酸という構成です。
ここでひとつ疑問が湧きます。「無駄なカリウムを除去するのに、透析液にカリウムが入っているのは矛盾じゃないか」と。私もそう思いました。
調べてわかったのですが、透析液には血液より少し低い濃度のカリウムが入っています。透析は「濃い方から薄い方へ」物質が移動する仕組み(拡散)なので、血液のカリウムが透析液側に少しずつ移動して、結果として血液中のカリウムが下がる、ということです。
ではなぜゼロにしないのか。透析液のカリウムをゼロにしてしまうと、血液のカリウムが下がりすぎて、低カリウム血症から不整脈・心停止のリスクがあるためです。「ちょうどいい量まで下げる」ために、あえて少量入っている、ということでした。
ちなみに同じ拡散の仕組みでも、リンは思うように取り切れません。リンは体内の99%が骨や細胞にあり、血液中にあるのは1%だけ。透析で取り除けるのはその1%だけなので、拡散の仕組みを使っても追いつかないんです。リンについては別の記事で詳しくまとめます。
A液とB液に分かれている理由
透析液の原液は、A液とB液の2種類に分かれています。
A液には電解質やブドウ糖が、B液には重炭酸が入っています。
これは一昨日、技師さんに聞いた話なのですが、最初から混ぜてしまうと結晶化してしまうそうです。一緒にしておくと化学反応で固まってしまうので、別々に保管しておくしかない、ということです。
ではいつ混ぜるのか。調べてみると、透析機械の中で、透析中にリアルタイムに混ぜているとのことでした。患者ごとに、機械がA液・B液・RO水を決められた比率で混合し、できたての透析液をそのままダイアライザーに送っている、という仕組みです。
つまり透析中に流れているのは、毎回その場で作られた「作りたて」の液体、ということです。技師さんの話と合わせて、なるほどと納得しました。
重炭酸の役割
重炭酸(炭酸水素ナトリウム)が入っているのには理由があります。
腎不全になると、体液が酸性に傾く「アシドーシス」という状態になりやすくなります。これを補正するために、アルカリ性に近い重炭酸が透析液に含まれています。
透析が「老廃物の除去」だけでなく「体液のバランス調整」もしている、ということを今回改めて知りました。
まとめ
- 透析液は血液をきれいにする「相方」の液体
- 1回で120〜150リットル使う
- 水道水ではなくRO水(純水)が原料
- A液(電解質・ブドウ糖)とB液(重炭酸)に分けて保存される
- 重炭酸は体液の酸性化を補正する役割がある
透析中に流れている液体を、これまで「ただの水だろう」くらいに見ていました。調べてみると意外と精密に作られていて、自分の体に関わっているのがこの液体なんだと思うと、改めて治療への理解が深まった気がします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう。
📝 noteでも透析生活の情報を発信中
noteをフォローする →