カルニチンって何?透析患者が「こむら返り・だるさの意外な原因」と知って正直に調べた話
こんにちは、透析生活!のアグーと申します。
亜鉛の記事を書いたとき、「透析で抜けて足りなくなる成分」に興味が出て、もうひとつ気になるものを見つけました。カルニチンです。正直に言うと、私も今回初めて知った言葉でした。透析を何年も続けている自分でも聞いたことがなかったのですが、調べてみると、透析患者を長年悩ませる「こむら返り」や「なんとなくのだるさ」に深く関わっていると知って驚きました。ミネラルではありませんが、亜鉛と同じ「足りなくなる」シリーズとして正直にまとめます。
カルニチンって何?
カルニチンは、体の細胞の中で脂肪を燃やしてエネルギーに変えるときに必要な成分です。脂肪酸を、細胞のエネルギー工場(ミトコンドリア)まで運ぶ“運び屋”のような役割をしています。これが足りないと、体はうまくエネルギーを作れません。だるさや筋肉のトラブルにつながるのはこのためです。
カルニチンは体の中でも少しは作られますが、大部分は食事(とくに肉)から摂っています。
なぜ透析患者は不足するのか
ここが透析患者の落とし穴でした。カルニチンは分子が小さいため、透析でどんどん抜けてしまうのです。調べたところ、透析後のカルニチンは透析前の約20%(2割)まで下がるという報告がありました。毎回の透析で大量に失われるので、透析を続けている多くの人がカルニチン不足の状態にあるとされています。
しかも、カルニチンが多いのは肉などのたんぱく質食品。透析患者はたんぱく質に目安量(制限)があるので、食事だけで補うのも簡単ではありません。「抜けやすいのに、食事で増やしにくい」——亜鉛と同じ構図です。
足りないとどうなる?
カルニチン不足の症状として、こんなものが挙げられていました。
- こむら返り(筋けいれん):透析患者に多い足のつりの一因とされる
- だるさ・倦怠感:エネルギーがうまく作れないため
- 透析中の血圧低下:心臓や血管の働きに関わる
- 貧血:腎性貧血を悪化させる要因になり、貧血の注射(ESA)が効きにくくなることがある
- 心機能の低下:不整脈や心不全に関わることも
私が「なるほど」と思ったのは、これまで別々の記事で書いてきた「足がつる」「透析中の血圧低下」「貧血」が、カルニチンという一つの成分でつながっていたことです。どれも「透析だから仕方ない」と思っていた不調が、実は共通の原因を持っていたかもしれない、というのは意外でした。
カルニチンが多い食品
カルニチンは赤身の肉にとても多く、羊肉(マトン・ラム)や牛の赤身肉がトップクラスです。鶏レバーにも含まれます。逆に、穀類・野菜・果物にはほとんど含まれていません。つまり「肉を食べないと入ってこない」成分なのです。
ただし、ここでも透析患者はたんぱく質とリンの制限があります。だから「カルニチンのために肉をたくさん」ではなく、決められたたんぱく質の枠の中で、赤身肉を選ぶくらいが現実的でした。
薬で補うという選択肢
食事だけでは難しいため、カルニチンには補充する薬(L-カルニチン=エルカルチン)があります。血液検査で遊離カルニチンが低い(目安として20μmol/L以下)と分かった人などに、医師が判断して使うものです。カルニチン欠乏を調べる検査も保険が使えるようになっています。
補充によって、こむら返りが減った・だるさが軽くなった・貧血の注射が効きやすくなった、といった報告もあるそうです。ただし使うかどうかは医師が判断すること。市販のカルニチンサプリを自己判断で飲むのではなく、まずは主治医に「カルニチンは測ってもらえますか」と相談するのが順番です。
まとめ
- カルニチンは脂肪を燃やしてエネルギーを作るのに必要な成分
- 透析で抜けやすく、透析後は透析前の約2割まで下がる。透析患者は不足しやすい
- 不足すると、こむら返り・だるさ・透析中の血圧低下・貧血・心機能低下に関わる
- 多いのは赤身肉。ただしたんぱく質・リン制限があるので食事だけでは難しい
- 保険適用の補充薬(L-カルニチン)がある。使うかは医師の判断。市販サプリの自己判断はNG
「足がつる」「だるい」「貧血が良くならない」——別々だと思っていた悩みが、一つの成分でつながっているかもしれない。心当たりがあれば、一度カルニチンの値を主治医に相談してみる。それがこの記事の結論です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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