その体重減、痩せた?水が抜けた?「ドライウェイト」を透析患者が正直に調べた話〜夏の「増えが少ない」を喜ぶと危ない理由〜
こんにちは、透析生活!のアグーと申します。
透析患者なら毎回聞く言葉、「ドライウェイト」。私たちの生活は「今日は何キロ増えたか」に一喜一憂する毎日です。体重の増えが少ない日は、正直ちょっと誇らしい。でも先日、夏の低栄養について調べていたとき、気になることを知りました。夏の「増えが少ない」には、喜んでいい場合と、危ない場合があるというのです。そもそもドライウェイトって、誰がどうやって決めているのか。改めて正直に調べてみました。
ドライウェイトって、そもそも何?
毎回の透析で目指す「目標体重」のことです。日本透析医学会の定義をかみくだくと、「体の水分量がちょうどよく、透析中に血圧が下がりすぎず、長い目で見て心臓にも負担が少ない体重」。
透析患者は尿がほとんど出ないので、飲んだ水分は体に溜まります。透析では「増えた体重=溜まった水分」とみなして、ドライウェイトまで水を抜く(除水する)わけです。つまりドライウェイトは、除水の「ゴール地点」。この設定が合っているかどうかで、透析のつらさが大きく変わります。
誰がどうやって決めているのか
主治医が、いくつもの材料を組み合わせて決めているそうです。
- むくみがないか
- 血圧が適正な範囲か
- 胸部レントゲンの「心胸比」:心臓の横幅が胸の横幅の何%かという数字。おおむね50%以下(女性は53%以下)が目安
- 心臓エコーや、心臓に負担がかかると増えるホルモン(hANP)の値を参考にすることも
「なんとなく」ではなく、心臓の写真とデータで決められている。調べてみて、思った以上にきちんとした根拠があるんだなと知りました。
合っていないと、どうなる?
ドライウェイトは低すぎても高すぎてもダメだそうです。
- 低すぎる(引きすぎる)と:透析の後半で血圧がガクッと下がる、足がつる、透析後にぐったりする。ひどいとショックを起こすことも
- 高すぎる(水が残る)と:むくみ、高血圧、そして心臓に水の重りを乗せたままになり、心不全のリスクが上がる
以前の記事で書いた「透析中の血圧低下」「足がつる」「透析後のぐったり」。あの不調の原因の一つが、ドライウェイトのズレのこともあるわけです。
本題:夏の「増えが少ない」を喜ぶと危ない理由
ここが今回一番伝えたいところです。
夏は汗をかくぶん、体重の増えが少なくなりがちです。「今日は増えが少ない、優秀」と思いたくなります。私も汗をかきやすい体質なので、夏はその傾向があります。
でも、夏バテで食欲が落ちていた場合。その体重減は「水分が少ない」のではなく、筋肉や脂肪が減った「夏痩せ」かもしれません。前に書いた「夏の低栄養」の話です。
ここに落とし穴があります。本当は痩せて体そのものが軽くなっているのに、ドライウェイトが前のままだと、透析では「まだ水が残っている」とみなして、いつもどおり除水されます。結果、体に必要な水分まで引かれて脱水気味に。血圧低下やこむら返り、だるさにつながるそうです。
だから夏に痩せてきたら、ドライウェイトの「見直し」が必要になる。逆に食べて体力がついてきたら、上げる相談も必要。ドライウェイトは一度決めたら終わりではなく、体に合わせて動かすものなんだそうです。
私たちにできること
調べてわかった、患者側ができることはシンプルでした。
- 体の変化を伝える:「最近食べられていない」「よく汗をかく」「透析後半にきつくなる」「家でも血圧が低い」——こうした情報は、先生がドライウェイトを見直す大事な材料になる
- 毎日の体重測定:透析日以外も測る習慣があると、水分の増減と「本当の痩せ」の区別がつきやすい
- 自己判断しない:「増えが少ないから今日はたくさん飲んでいい」でも「引きすぎがつらいから勝手に残す」でもなく、まず施設に相談する
まとめ
- ドライウェイトは「水分量がちょうどよく、血圧と心臓に負担のない目標体重」
- むくみ・血圧・心胸比(レントゲン)などのデータで、主治医が根拠を持って決めている
- 低すぎると血圧低下・足がつる・ぐったり。高すぎるとむくみ・心不全リスク
- 夏の「増えが少ない」は、汗なら良いが「夏痩せ」なら危険信号。前のままのドライウェイトだと引きすぎて脱水に
- 食欲・汗・透析中のつらさの変化は、遠慮せず施設に伝える。それがドライウェイト見直しの材料になる
体重の増えに一喜一憂する毎日は変わりませんが、「なぜこの体重を目指すのか」がわかると、透析との付き合い方が少し変わる気がします。夏は体が変わりやすい季節。「最近ちょっと変だな」があったら、次の透析で先生やスタッフさんに話してみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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