マグネシウムって何?透析患者が「便秘薬の定番が要注意」と知って正直に調べた話
こんにちは、透析生活!のアグーと申します。
以前、透析患者の便秘について調べた記事を書きました。そのとき何度も目にしたのが「酸化マグネシウム」という薬の名前です。便秘薬の定番として、ドラッグストアでも普通に買える薬。ところが調べてみると、透析患者にとっては要注意の薬だと知って驚きました。今回はミネラルシリーズの第4弾、「マグネシウム」の話です。
マグネシウムって何?
マグネシウムは、骨の成分になったり、筋肉や神経の働きを支えたり、体の中の何百という化学反応を助けたりしているミネラルです。リン・カリウム・カルシウムと同じく、体には欠かせない存在。そして同じく、余った分を外に出すのは腎臓の仕事です。
なぜ透析患者は要注意なのか
もうお決まりの流れですが、腎臓が働かなくなると、マグネシウムを尿から捨てられなくなります。健康な人なら多少摂りすぎても尿で調整できるところが、透析患者は溜まる一方。血液中のマグネシウムが上がりすぎた状態を「高マグネシウム血症」といいます。
一番の落とし穴は「市販の便秘薬・胃薬」
調べていて一番「これは知らないと危ない」と思ったのがここです。マグネシウムは食事より、薬から入ってくる量が問題になりやすいのです。
- 酸化マグネシウム(便秘薬):「マグミット」などの名前で処方され、市販薬にも広く使われている定番中の定番
- 一部の胃薬・制酸薬:マグネシウムを含むものがある
厚生労働省やPMDA(医薬品医療機器総合機構)は、酸化マグネシウム製剤による高マグネシウム血症について繰り返し注意喚起を出していて、とくに腎臓の悪い人や高齢の人は起こしやすいとされています。重症になると命に関わった例も報告されています。だから透析患者の便秘には、マグネシウムを使わない別のタイプの下剤(刺激性下剤など)が選ばれることが多いそうです。
「便秘薬くらい」と思ってドラッグストアで自己判断で買う——これが透析患者には落とし穴になり得る、というわけです。
高マグネシウム血症になるとどうなる?
血液中のマグネシウムが上がりすぎると、こんな症状が出るとされています。
- 吐き気・嘔吐
- 立ちくらみ(血圧低下)・脈が遅くなる
- 筋力低下・全身のだるさ
- 強い眠気・意識がぼんやりする
怖いのは、どれも「透析患者の日常にありがちな不調」と紛らわしいことです。自分で気づくのは難しいからこそ、毎月の血液検査と、飲んでいる薬・市販薬の申告が大事になります。
意外な事実:少なすぎる人も多い
ここまでだと「マグネシウム=溜まって危険」という話ですが、調べてみると逆の面もありました。透析液のマグネシウム濃度は低めに設定されていて、透析のたびにマグネシウムも抜けていきます。そのため、透析患者の中にはむしろマグネシウムが足りない人も少なくないそうです。
しかも近年の研究では、透析患者の血清マグネシウムはやや高めの範囲の方が心臓や血管の病気による死亡リスクが低かった、という報告もあります。「低ければ安心」という単純な話でもないのです。多すぎても少なすぎてもダメ——カルシウムの記事と同じ結論に、ここでもたどり着きました。
食事はどうすればいい?
マグネシウムはナッツ類・海藻・大豆製品・玄米などに多く含まれます。見てのとおり、カリウムが多い食品ともかなり重なります。つまり透析患者の普段の食事制限を守っていれば、食事でマグネシウムが極端に過剰になることは起こりにくい、ということのようです。
問題になるのはやはり薬とサプリメント。マグネシウム入りのサプリや青汁なども、自己判断で始めるのは危険です。
リン・カリウム・カルシウムとの違い
- リン:たんぱく質に多い。溜まると将来の骨・血管リスク
- カリウム:生野菜・果物に多い。溜まるとすぐ不整脈・心停止のリスク
- カルシウム:低くても高くても困る。骨と血管の両方に関わる
- マグネシウム:食事より「薬」から入る量が問題。多すぎも少なすぎもダメ
ミネラルシリーズを4つ調べてきて共通するのは、「腎臓が調整してくれない以上、数字で管理するしかない」ということ。そしてマグネシウムだけは、敵が食卓ではなく薬箱の中にいるのが特徴でした。
まとめ
- マグネシウムは骨・筋肉・神経に欠かせないミネラルで、余りは腎臓が捨てている
- 透析患者は排泄できないため、高マグネシウム血症のリスクがある
- 最大の注意点は便秘薬の定番「酸化マグネシウム」や一部の胃薬・サプリ
- 一方で透析では抜けるので、足りない人も多い。多すぎも少なすぎもダメ
- 市販薬・サプリは自己判断で始めず、必ず主治医・薬剤師に相談を
便秘の記事を書いたときは「対策」ばかり見ていましたが、その定番薬にこんな注意点があったとは知りませんでした。ドラッグストアで気軽に買える薬ほど、透析患者は一度立ち止まる。それがこの記事の結論です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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