たんぱく質って何?透析患者が「減らしすぎも摂りすぎもダメ」と知って正直に調べた話
こんにちは、透析生活!のアグーと申します。
今回は「たんぱく質」についてお話しします。
透析患者にとって、たんぱく質はちょっとややこしい栄養素です。「腎臓が悪いとたんぱく質を控える」と聞いたことがある方も多いと思います。では透析を始めたら、好きなだけ食べていいのか——というと、そうでもありません。実際に私が言われたのも「良質なたんぱく質を摂るように」であって、「たくさん食べなさい」ではありませんでした。このあたりのバランスを、正直に調べてまとめました。
たんぱく質って何?
たんぱく質は、体をつくる材料です。筋肉や血管、内臓、皮膚、髪はもちろん、血液の成分やホルモン、免疫の材料にもなります。三大栄養素(たんぱく質・脂質・炭水化物)のひとつで、生きていくうえで欠かせません。
体の中で常に使われては作り替えられているので、毎日の食事から補い続ける必要があります。
透析前は「制限」。透析後は事情が少し変わる
腎臓が悪くなってくる段階(透析前・保存期)では、たんぱく質を制限するのが一般的です。たんぱく質を分解すると老廃物(尿素窒素など)ができますが、それを処理するのは腎臓。弱った腎臓に負担をかけないよう、たんぱく質を控えて腎臓を長持ちさせる、という考え方です。
透析を始めると、その厳しい制限は少しゆるみます。透析が腎臓の代わりに老廃物を処理してくれるからです。ただし、ここで勘違いしやすいのですが、「ゆるむ=たくさん食べていい」ではありません。減らしすぎもダメ、摂りすぎもダメ。ちょうどよい範囲におさめるのが、透析患者のたんぱく質でした。
「減らしすぎ」がよくない理由(低栄養)
まず、減らしすぎがよくない理由です。
- 透析でアミノ酸が抜ける:透析の治療中に、たんぱく質のもとになるアミノ酸が血液と一緒にある程度失われます。その分も考える必要があります。
- 低栄養・筋肉減少につながる:たんぱく質が足りないと、体は自分の筋肉を分解して使ってしまいます。透析患者は筋肉が落ちやすく、低栄養になると体力や免疫が下がり、予後にも関わると言われています。
だから「腎臓が悪いから」と、透析後も極端に減らしてしまうのは、かえってよくない。これが保存期との大きな違いでした。
「摂りすぎ」もよくない理由(リン・カリウム)
かといって、たくさん摂ればいいわけでもありません。
たんぱく質が多い食品(肉・魚・卵・乳製品・豆類)は、リンやカリウムも多いのです。リンが増えれば高リン血症、カリウムが増えれば不整脈のリスク。だから、たんぱく質をたくさん摂るほど、リン・カリウムの管理が難しくなってしまいます。
実際、透析患者のたんぱく質には「上限」も設けられていて、その理由のひとつが「摂りすぎるとリンが増えるから」だそうです。リンの話は別記事に詳しく書いています。
目安はどれくらい?(アルブミンも要チェック)
調べてみると、血液透析患者のたんぱく質摂取量は、おおよそ体重1kgあたり0.9〜1.2g/日が目安とされていました(体重60kgなら、ざっくり54〜72g程度)。保存期より上限はありますが、減らしすぎないことも大事、というちょうど中間のイメージです。適量は人によって違うので、必ず主治医・管理栄養士の指導に従う前提です。
足りているかの目安になるのが、血液検査のアルブミン(Alb)という値です。栄養状態をあらわす数字で、低いと低栄養のサイン。毎月の採血で、リンやカリウムと一緒にこの値も見られています。
大事なのは「量」より「質」だった
私が管理栄養士から言われたのは、「たんぱく質をたくさん摂りなさい」ではなく、「良質なたんぱく質を摂るように」ということでした。
良質なたんぱく質とは、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など、体に必要なアミノ酸をバランスよく含むもののこと。同じたんぱく質でも、こうした質のよいものを選ぶと、少ない量でも効率よく体に使われる、ということのようです。
「量を増やす」のではなく「質を上げる」。そうすればリン・カリウムの摂りすぎも抑えやすい。なるほど、と納得しました。「何を」「どれくらい」は自己判断せず、管理栄養士に相談しながら決めるのがいちばん安心です。
「プロテインは飲んでいい?」と思ったので調べてみた
たんぱく質といえば、最近はコンビニやドラッグストアにプロテインがずらりと並んでいます。「これを飲めば手軽にたんぱく質が摂れるのでは?」と私も思って、調べてみました。
結論から言うと、「飲んでいい」とも「ダメ」とも一言では言えない、というのが正直なところでした。
まず注意したいのが、一般的な市販プロテイン(ホエイなど)には、リンやカリウムが多く含まれているものがあるということ。透析患者がいちばん気をつけたいのがこのリンとカリウムなので、「健康そうだから」と自己判断で飲むのは高リン・高カリウムのリスクがあって危険なんだそうです。
基本は、これまで書いてきたとおり食事から良質なたんぱく質を摂るのが推奨。プロテインはあくまで補助、という位置づけです。
ただ、食が細くなって低栄養が心配なときなどには、医師・管理栄養士の指導のもとで、透析患者向けに調整された低リン・低カリウムのたんぱく質補助食品を使うこともあるそうです。少ない水分で必要なたんぱく質を補えるのは、水分制限のある私たちには助かるポイントだなと思いました。
なので、もしプロテインや補助食品が気になったら、市販品を自分で選ぶのではなく、必ず主治医や管理栄養士に相談する。これが大事だと感じました。
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透析患者に役立つグッズは、「あると助かるもの」まとめ記事でもう少し紹介しています。
まとめ
- たんぱく質は体をつくる材料。透析患者にとっても大事
- 透析前(保存期)の厳しい制限は、透析を始めると少しゆるむ
- でも「たくさん食べていい」ではない。減らしすぎ(低栄養)も摂りすぎ(リン・カリウム)もダメ
- 目安は体重1kgあたり0.9〜1.2g/日。栄養状態はアルブミンで確認
- ポイントは「量を増やす」より「良質なたんぱく質を選ぶ」こと
- 市販プロテインはリン・カリウムに注意。補助食品を使うなら必ず医師・管理栄養士に相談
「減らせばいい」でも「たくさん摂ればいい」でもなく、ちょうどよい量を、質のよいもので。透析のたんぱく質は、本当にバランスが難しいと感じました。同じように数値や食事に悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう。
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