その市販薬、透析だと飲めないものがある
こんにちは、透析生活!のアグーと申します。
今回は、市販薬の話です。
透析を受けた日の深夜、口の中が腫れて、痛くて眠れないことがありました。
家に痛み止めがありました。ただ、箱はもうありません。瓶に「痛み止め」とだけ書いてあるものでした。
飲む前に、AIに聞きました。止められました。
それでも痛くて、飲みました。
その後どうなったかは、終わりのほうに書きます。
自分で買った薬や、家に残っている薬。飲んでいいのか。調べてみたら、市販薬の箱には、透析を受けている人に向けた一文が書かれているものがあります。
箱の裏に、その一文はある
市販薬の箱には、「してはいけないこと」という欄があります。
そこに、こう書かれているものがあります。
「透析療法を受けている人は使用しないこと」
量を減らせばいい、という話ではありません。使わないでください、と書いてあります。
理由は、アルミニウム
この一文があるのは、アルミニウムを含む薬です。胃薬に多くあります。
アルミニウムは、腎臓から体の外へ出ていきます。
透析を受けている人は、そこが働いていません。だから飲み続けると、出しきれない分が体に溜まります。溜まる先は、骨と、脳です。
アルミニウム骨症、アルミニウム脳症と呼ばれるものが知られています。だから「減らして」ではなく「使わないで」なのだと思います。
名前だけでは、見分けられない
困るのは、箱の表に「アルミニウム」と書いていないことです。成分の名前を見るしかありません。
胃薬でよく見かけるのは、このあたりです。
- 乾燥水酸化アルミニウムゲル
- メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
- 天然ケイ酸アルミニウム
- 合成ヒドロタルサイト
- スクラルファート
- アルジオキサ
上の3つには「アルミ」の字が入っています。でも、下の3つには入っていません。入っていないのに、アルミニウムを含みます。
もうひとつ。同じブランドの薬でも、錠剤と粉で中身が違うことがあります。片方には入っていて、もう片方には入っていない。そういう例があります。
つまり「前に飲んで平気だったから」も通用しません。
痛み止めは、少し話が違う
痛み止めはどうか。
ロキソプロフェンやイブプロフェンといった成分は、「腎臓に悪い」と言われます。腎臓に流れる血の量を減らしてしまうからです。
ただし透析を受けている人の中でも、ここは話が分かれます。分かれ目は、尿が出ているかどうかです。
まだ尿が出ている人は、その働きを守る必要があります。だから避けるものとされています。
尿が出ていない人については、「量を減らさずに使えるものが多い」という学会の見解もあります。減らす働きが、もう残っていないからです。
ただし、安心という意味ではありません。痛み止めには、胃や腸から出血させる副作用があります。それは透析でも変わりません。
だから痛み止めは、自分で決めないほうがいい薬です。
私は、あとから報告しました
冒頭に書いた、あの夜の話です。
後日、透析施設のスタッフに伝えました。飲んだあとの報告です。
次からは飲まないように、と指導を受けました。そのうえで、カロナールを処方してくれました。
カロナールは、アセトアミノフェンという成分の薬です。腎臓への影響が少ないとされているものです。
つまり「痛み止めは飲むな」ではありませんでした。飲んでいいものを、決めて出してくれた、という話です。
いまは、痛くなったときに飲めるものが手元にあります。瓶の中身が分からないまま飲むことは、もうありません。
買う前に、ひとこと言う
いちばん確実なのは、これだと思います。
レジに持っていく前に、「透析を受けています」と言うこと。
ドラッグストアには薬剤師や登録販売者がいます。透析と聞けば、避けるべき成分をその場で見てくれます。長い成分名を、私たちが覚える必要はありません。
まとめ
- 市販薬には「透析療法を受けている人は使用しないこと」と書かれているものがある
- その多くはアルミニウムを含む薬で、胃薬に多い
- アルミニウムは腎臓から出ていく。透析では出しきれず、骨と脳に溜まる
- 成分名に「アルミ」が入っていなくても、アルミニウムを含むものがある(スクラルファートなど)
- 同じブランドでも錠剤と粉で中身が違うことがある。「前に飲めたから」は通用しない
- 痛み止めは、尿が出ているかどうかで考え方が変わる。ただし胃腸からの出血の副作用は残る
- 私は透析後の深夜、箱のない瓶の痛み止めを飲み、あとから施設に報告した
- 次からは飲まないよう指導を受け、カロナール(アセトアミノフェン)を処方してもらった
- いちばん確実なのは、買う前に「透析を受けています」と言うこと
体調が悪いときほど、早く買って早く帰りたくなります。でも箱の裏には、私たちに向けた一文があります。
そして、箱を捨ててしまえば、その一文は読めません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう。
📝 noteでも透析生活の情報を発信中
noteをフォローする →